カラテウサギのカラウサ雑記帳(ゴルフとラーメンとその他)

中年サラリーマンが空手を始めたら「劇的に人生が変わった!」の空手・格闘技以外のお話

【妄想宝くじ】もしもジャンボ宝くじに当選したら③「孤独に、気高く生きる」

※この記事は、2016年10月に書いた記事ですが、ブログを引っ越したので再投稿です。

 

もしも、宝くじが当たったら!!宝くじの醍醐味は、結果を見るまでの妄想にあります。妄想するために宝くじを購入するのです。結果は単なるおまけです!!

 では、今回の「ジャンボ宝くじミニ」にて妄想してみます。あ、、、当たってるやん!!宝くじ!!!1等7000万円!!!となった際のシミュレーションをしたいと思います。 

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 それは思いがけない出来事であった。ジャンボ宝くじが発売されると、30枚、9000円分の宝くじを買うのが日課である。妻から10,000円渡されて、宝くじを買ってきて欲しいと言われる。妻は当たっているのをよろしくと言ってくる。私は何とも言えぬ微笑みを浮かべながら、「わかったよ」と言って出かけるのが常である。

宝くじ売り場は、大盛況だ。重要顧客の商談は銀座のオフィスであった。銀座といえば、有名なチャンスセンターがある。私はそこの一番長い列に並び、自分の順番を待った。人によっては数万円もつぎ込んでいる人もいる。

ふと私は、以前買っていたジャンボ宝くじミニの存在を思い出した。確か春か夏のジャンボ宝くじを買う際に、ついでに買っておいたものだ。ジャンボ宝くじは妻に渡していたが、このミニについては、私が個人的に買ったものだ。

私は、購入ついでに封も切られていないその宝くじを、チャンスセンターの売り子の人に渡し、見てくれますか?とお願いする。売り子の人は、にこやかに慣れた手つきで、封を切って機会にかける。私はぼんやりとその様子を眺めていた。

異変が起きたのは、その数秒後、、、。画面が突然消えたのだ。そして「当選」という文字が画面に表示されたのだ。チャンスセンターの売り子さんは、驚きの表情を見せた!!「お客さん!!当たってますよ!!!」悲鳴にも近いその声は、私の後ろに並んでいた人々にも十分に響き渡るほど、明確に聞こえたのだ。当たっているのだ、、、1等その金額、、、7,000万円成、、、。私はゆっくりと後ろを振り返ると、羨望の眼差しを確認すると、にっこり笑った、、、。

 

昨日のことだ。夜に妻と話をしている。

 

私「あのさ、、、もし、、、宝くじ当たったらなにしたい?」

妻「ええ?なに?突然、、、。まぁ、旅行に行って、美味しいものを食べたいかな、、、。」

私「そうか、、、。あのさ、、実はさ、、、、!!」

プルルルルル!!プルルルルル!!

妻「あ、電話だ!!ちょっとまってて!!!」

私「あ、、、ああ、、、、。」

 妻はそのまま30分間古い友人という人と話し込んでいた。時折笑い声も聞こえてくる。私はその間に考えた。7,000万円。相当な金額だ。だが、これを妻に話してなんとする?仮に妻に話をしたら、それはそれで当然喜ぶだろう。住宅ローンも返済できるし、生活はぐっと楽になる。妻の行きたがっていた旅行にも行ける。子供達が欲しがっていたペットを飼うことだってなんてことはない。車だってちょっとした車が買えるし、私の欲しかったゴルフ道具を一新したって何にも問題ない。

 

だが、、、それでいいのか??

7000万円、、、確かにすごい金額だ。だが、、、、家族の金として家に入れた時点で私のものではなくなる。だが、これまで通りの生活をした上で、私に7000万持っていたらどうだ??なんだってできるのではないか、、、ちっぽけな事かもしれないが、ちょっと疲れたら、タクシーで帰ってくればいい。タクシー代が2万円かかった所で、100回乗ったところで、200万だ。100回も乗ることはないだろうが、、、、。豪遊さえしなければ、銀座の街に週1回飲みに行ったとして、2万円。月5回で10万円だ。週2回飲みに行ったとしても、月20万。1年間で240万、、、10年飲みに行っても2400万円、、、。まだ半分以上残っている訳だ。そんな事を考えていた、、、。

 

すると妻が電話を終えて帰ってきた。

妻「ごめんごめん、学生時代の友達からだった!!で?なんだっけ??宝くじが??」

私「え、、、あ、、、ああ、、、、何でもないよ。単に聞いてみただけだよ。気にしないで、、。」

妻「ああ、そうなんだ。ところでさ、、さっき友達が電話でね、、、。」

私はそれ以上の妻との会話を記憶していない。そして、ニコニコしながら彼女のを話しを聞いていたのだ。ただ、ひたすら彼女が話したいだけ聞いてあげたのだ。それっきり宝くじの話をすることはなかった。

 

私は、銀座の街を歩いている。今日は会社の後輩を連れて、寿司屋で軽い食事を取った。私と後輩2人合計で、1万6千円。後輩たちから、3000円ずつもらい、残り1万円を私が払う。後輩たちはごちそうさまでしたと嬉しそうに言う。私はそれを笑いながら、気にするなと言いながら、彼らの目の前で、1万円札を出して、支払いを終える。その後、行きつけとなったクラブで1時間ほど飲んで家路に着く。これを繰り返した。

クライアントも同じだ。月に一度は重要な顧客と一緒に飲みに行く。理由はこうだ。「○○専務!!実は先日たまたま買った競馬で、なんと15万円も勝ったんです!こういう時はお裾分けですよ!!飲みに行きましょう!!」

こんなことを繰り返すうちに、私の営業成績はダントツの1番になった。

 

ある日、上司に呼び出された。

○○部長「最近、お客さんといい付き合いをしているそうじゃないか。後、後輩たちの面倒もよく見てるんだって??」

私「はは、何言ってんるんですか!!○○部長が、昔私たちにしてくれた事をそっくりそのまま後輩たちにやってあげてるだけですよ!!」

○○部長「あ、、ああ、、、そうだったっけ、、、そうか!そうだな!!いや、本当によくやってくれているよ!!評判いいぞ最近!!」

私「ええ、ありがとうございます!!○○部長を見習って頑張りますよ!!」

 

私は○○部長に深く頭を下げて感謝の意を表したのだ。○○部長は満面の笑みで部屋を出ていった。○○部長がまだ課長だった頃、数回ほど飲みに行ったことはあった。だが、奢ってもらったことなど一度もない。常に割り勘。多く出しても端数程度だ。私はこのセコイ上司を心の中で見下しながら、敢えて褒めちぎったのだ。彼は心底愉快そうだ。私は顔で笑いながらも、心では嘲っていた。「お前と一緒にするなよ!!」と、、、、。 

私は街に出た。珍しく今日は一人だ。ひとりで普段行かないバーに行き、3杯程度酒を飲んだ。会計は3000円程度、、、。この店のマスターは、寡黙な男だ。だが私のことをどうやら覚えているらしい。前回もこのお酒でしたねと変わったお酒を出してくれる。私はにっこり微笑みながら、マスターにこういう。

「マスター。人間てのは基本的には浅はかだよね。一部の人間が人を操る。そうして人を支配し、そして権力者に成り上がる。僕はね、別に権力者になりたい訳じゃないんだ。でもね、気がついたらそっち側の人間だったんだよ。」マスターは私の話を聞きながら、新しいお酒を作っていた。そしてニッコリと微笑みながら、「おめでとうございます。貴方はこっちの世界の人に既になっていますよ。」とだけ言った。

 

私の7000万は、私だけのものだ。株に手を出すわけでもなく、ギャンブルに投じるでもなく単に消費している。うすーく、ながーく消費している。だが、気が付けば私は波に乗っている。こうして私は一歩、また一歩と成功者への階段を上がるのだ。私はやめたはずのタバコを1本だけ取り出すと、残りのタバコはゴミ箱に投げ捨てた。マッチを一回だけすって火を付ける。ぼーっと燃えたマッチの火を眺めながら、勝者の一服をして家路に着く。そして私は夜の街を歩きながら、うっすらと笑みを浮かべるのだった、、、。

 

季節は夏から秋へ、秋から冬へ移り変わろうとしていた、、、。

 

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